久目学生シェアハウス くめいま
久目の『今』を学びながらつくる『居間』
- 期間
- 2024年3月〜
概要
富山県氷見市久目にある空き家を学生シェアハウスにセルフリノベーションするプロジェクトです。久目は中山間地に位置し、豊かな自然が広がっています。しかし、過疎化・少子高齢化により空き家が増えているのが現状です。そこで、空き家を活用し、学生4名で共同生活を送りながら、地域住民と学生、地域外からの訪問者が交流できる『くめのいま』の創出を目指します。『いま』には、食事や談笑など交流の場所を意味する「居間」と、久目で営まれている「今」の暮らしを学びながら新しい「今」をつくっていきたいという意味があります。地域に暮らしながら改修することで、暮らしの知恵を学ぶとともに、改修による効果や暮らしの変化を身体的に理解することができます。また、改修は学生や地域住民が参加できるワークショップ形式で行います。ワークショップは、学生や地域外の人にとっては久目への入り口となり、地域内外の人たちの接点となります。みんなで手を動かして空間づくりを行うことで、参加者の自分たちの居場所であるという意識を醸成し、その後の多様な関係性の構築に繋げたいと考えています。
(文:大塚直)


さまざまな人が手を動かしながら共同でつくり上げる空間
くめいまでは、2024年の7月から2026年1月までに、全5回のセルフリノベーションのワークショップを開催してきました。床断熱やフローリング貼り、耐震補強、土間、壁左官といったさまざまな改修を、建築を学ぶ大学生や地域住民、高校生、西オーストラリア大学の学生といった多様な参加者とともに実践してきました。ワークショップでは、職人さんや建築家の指導のもと、施工のコツや考え方を学びながら改修を進めています。参加者からは、「意匠デザインを学ぶだけでは見えてこない現場のことを知れた」や、「部屋のイメージがガラッと変わって面白かった」といった声が得られました。今までのワークショップが、実際に手を動かしながら学ぶことで、図面や模型だけではわからない建築の手応えや、自分たちの手で空間を変えていく面白さを実感する場となりました。(文:黒山真樹)








改修以外での活用
くめいまでは、改修にとどまらず、地域のリビングとしてのソフト面での活用も進めています。2026年1月には、土間で企画展「日の出」を開催しました。富山大学芸術文化学部の学生が、絵画15点と短歌20首を展示し、地域住民にも足を運んでいただきました。会期中は、出展した学生と地域住民が言葉を交わす姿が見られ、くめいまが交流のきっかけを生む場となりました。今後も、地域内外の人が集い、交流できる場としてひらいていく予定です。

