シャレットワークショップ2024 in伊勢崎に参加しました
2024.09.11
2024年8月21~25日、一般社団法人日本建築学会住まい・まちづくり支援建築会議(教育普及部会)主催のもと開催された、「2024年度 学生と地域との連携によるシャレットワークショップ 伊勢崎のまちづくりデザインを考える」に籔谷研究室から長竹・長津が参加しました。
シャレットワークショップは、5泊5日の期間中、全国から集まった建築・都市計画を専門とする学生と、最前線で研究活動を行われている大学教授・専門家の先生方が講師として群馬県伊勢崎市に滞在し、地域の協力のもとで調査・グループワークを行いながら、まちの将来像をデザイン・提案する実践型のワークショップです。
今年度の会場となった群馬県伊勢崎市は、江戸時代には伊勢崎藩が存在し、商業や農業の中心地として古くから栄えてきました。明治から昭和初期にかけては「伊勢崎銘仙(めいせん)」と呼ばれる絹織物で栄え、現在も道路交通網の優位性を活かし、全国でも有数の工業都市として発展しています。その一方で、長年に渡り行われてきた中心市街地の土地区画整理事業により、駅前を中心にさまざまな都市計画上の課題が顕在化しています。
滞在1日目には市役所の方にレクチャーやまちあるきのアテンドをしていただき、伊勢崎駅前や中心市街地の現状の把握を行いました。
区画整理事業の途中ということもあり、低未利用地となっている空地や、整備されているのにもかかわらず使用されていない広場、駅前と商店が連なる本町通りまでの連続性が失われていることなど様々な課題がありましたが、一方で資源とも捉えられる建築・空間・産業の跡なども発見しました。
それらを踏まえて、4つのチームを結成し、グループワークを開始。
先生方に何度もエスキースをしていただきながら案を練り、滞在3日目には、中間発表として地域の方をお招きし、方針や提案プランに対する意見をいただきました。
滞在4日目は中間発表を踏まえて、5日目の最終発表に向けてグループで最後の追い込み。
滞在中特に印象的だったのは、街歩きの最中に地元のお茶屋さんに冷たいお茶をいただいたり、また、別の場面ではお昼ご飯や夜食の差し入れをいただいたりと、全日程を通じて地域の方々の温かいご支援があったことでした。
最終発表には地域の方や行政の方など多くの方にご参加いただき、活発に質問や意見が飛び交う時間になりました。
また、明治大学で開催された日本建築学会にて同様の発表を行い、ワークショップに参加していない学生や専門家の方々にも意見をいただく貴重な機会になりました。
5日間という短期間の中で、同年代の学生や最前線で活躍される先生方から少しでも学べるものがあればとの思いで臨んだシャレットワークショップでしたが、地域の方々の思いや歴史を聞きながら文脈を読み解き、議論をし、実際に暮らしている方や行政の方々に直接提案し、対話をするというこの機会は、当初想像していたよりもはるかに濃く、糧になる時間となりました。(最終発表の前には夜通し作業をし、綺麗な朝焼けを見ることができましたが、これも良い思い出です)
講師の先生方や学生の皆さん、伊勢崎市民のみなさん、そして休日にも関わらず手厚いサポートをしてくださった伊勢崎市役所のみなさん、ありがとうございました。
今後の研究活動にも活かすことができるよう、頑張っていきます。
(文:長竹凜)