BOLLARD TABLE

ウィズコロナを生きる都市のストリートファニチャー

期間
2019年10月〜2022年6月

概要

ウィズコロナ時代の大手モールらしいストリートファニチャー

富山市大手モールはLRT沿線に位置し、富山城址公園を北側正面に望む通りで、街路舗装は石畳により構成されています。富山市景観計画における景観まちづくり推進地区に指定されており、越中大手市場やトランジットモール社会実験などの豊かな街路空間・景観形成に資する取り組みを大学や市との連携のもと、継続的に地域主導で実施されています。コロナ禍においては、都市空間においても感染防止対策が求められたことから、既存のボラードの支柱間距離(2.5m)を活用し、ソーシャルディスタンスを確保できるストリートファニチャー・BOLLARD TABLEの開発に至りました。開発にあたっては、地元商店主・大学関係者・民間企業が連携し、富山市の協力のもと実現しました。これにより、滞留者の安全性を確保しながら大手モールの魅力を生かした居心地の良い場所を提供することが可能となり、大手モールらしい新たな都市景観の創出につながっています。

富山県産材でつくる新たな都市景観

越中大手市場やトランジットモール社会実験が行われる大手モールにおいて、歩車道境界のボラードがとても魅力的な位置にあることに着目しました。そこで、ボラードが「簡単な操作」で人が集まる場所になると、いきいきとした魅力的な都市景観が生まれると考えました。さらに、ボラードがテーブルに変化したことで、LRTやまちのシンボルである富山城を間近に眺められるなど、まちの魅力を再認識する新たな視点場が生まれました。また、無彩色で統一された街並みである大手モールにおいて、連続して並ぶ木の素材感がアクセントとなり、都市景観に温かみを添える役割を果たしています。木材は、富山県産杉の集成材を用いています。

日常とイベント時の活用の容易性

BOLLARD TABLEは、既存のボラードに寄生するストリートファニチャーです。設置は、ボラードに合わせて空けられた穴をボラードに嵌め込み、ボラードのチェーン取付用の突起に引っ掛かるという仕組みです。多少のがたつきは楔を挟むことで軽減させています。また、日常時・イベント時の活用シーンを考えると運搬しやすいことが重要です。倉庫から取り出し、ひとりでも容易に持ち運びができる重量・サイズに計画しました。世代や性別を問わず活用しやすいストリートファニチャーです。

体制図

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